
ウェールズ未来世代法で大事にされるべき5つの原則の1つに「市民参加(国民参加)」があります。
この市民参加は、市民がボランティア活動で地域をよくする活動に参加するという意味ばかりではなくて、市民の声が政策決定に反映されることも含みます。
人々とコミュニティが、自身に影響する意思決定に関与できる、関与しやすくするようにシステムを設計することを、国や公共機関に課しています。
それをいかにして実現するかを言語化した10の原則は、「大事だとわかっていても、それをいざ具体的にどうしたらいいのか決めていくことがむずかしい」ときの大きな指針になります。
ウェールズではどんな原則を持っているかをみなさまに知っていただいて、では日本では、お住まいの地域自治体ではどうするか、このまま使っていただいても、一部カスタマイズされてもいいのだろうと思います。
大切なことは、「大事だと気づいている」ことは、「実際に機能するシステムに組み込むことを実行すること」だと思います。
【ウェールズにおける市民参加のための国家原則】
1.関与を設計し、変化をもたらす
エンゲージメントは形骸化を避け、意思決定に真に影響を与えるものであるべき。目的とプロセスを明確に伝える。
2.自発的な参加を促す
人々に義務感を与えず、包括的・歓迎的な形で参加の機会を提供する。
3.適切な計画とタイミング
関与は意思決定プロセスと並行して早期から計画し、状況に合った手法を選ぶ。
4.関連組織との連携
重複を避け、他機関と協力して時間・資源を効率的に活用する。
5.わかりやすい情報提供
専門用語を避け、多様な形式・言語(ウェールズ語・英語など)で情報を提供する。
6.参加しやすい環境を整える
デジタル格差、障害、文化・言語の違いなどあらゆる障壁を特定し対処する。
7.参加者が恩恵を受けられるようにする
参加を通じてスキル・知識・自信が育まれるよう、敬意ある環境を整え、貢献に対する謝礼も検討する。
8.適切なリソースと時間の確保
効果的な関与には十分な人材・資金・時間が必要。質を犠牲にせず、規模を絞っても意義深い関与を設計する。
9.参加者への結果フィードバック
貢献がどう活かされたかをタイムリーに伝える。採用されなかった意見についても理由を説明することが望ましい。
10.学びと共有による改善
関与プロセスを継続的にモニタリング・評価し、学んだことを記録・共有して将来の改善につなげる。
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